手がクリームパン日記

手がクリームパンの人の雑記です

才能に頼らない文章術

ありがたいことに、友人達から誕生日プレゼントに何冊か本をいただきました。

いただいた本について少しだけレビューしようと思います。

 

上野郁江

『「編集の文法チェックシート」でマスター 才能に頼らない文章術』

ディスカヴァー・トゥエンティワン

単行本1620円 kindle版1166円

 

編集者として働きながら、大学院でシステムエンジニアリングを学んだという経歴の筆者が考える文章術を紹介する本でした。

 

 人にものを伝えるコツを「ライター」視点からレクチャーする本はたくさんありますが、本書は”編集執筆力”をテーマに掲げているように、「編集者」視点で人にものを伝えるコツを考えたものでした。そのため、アドバイスもその人の才能に頼った感覚的なものではなく、文章表現の31個のポイントを通して、NG例文とOK例文を交互に見比べながら具体的に学習できるものになっていました。

読者の欲している「視点」「抽象度」を意識しながら書くというのは、当たり前のようですが、自分本位でじぶんの伝えたいことを発信している僕にとっては耳の痛い内容でした。

 

 また、文章構成力と題された章では、サブタイトルのつけ方など文章構成についての具体的な提案、シンプルな解説で、一冊を通して読むハードルは非常に低かったです。

 さらに、この本を通して読んだ後は、タイトルにもある通り、付録のチェックシートを使うことで自分の書いた文章を自分で編集執筆できるようになっています。

 

 物書きを目指しているわけではないが、会社内で企画書を書かなければならない、といったアマチュアの人がどこに気を付ければ伝わりやすい文章がかけるか非常に参考になる一冊でした。キャッチコピーを考えたり、小説を書きたい、といった人にはあまり参考にならないかもしれません。

 

 最後にAmazonのリンクを張っておきますが、もしこの本を買いたいと思った人がいたら、是非とも紙媒体で購入することをお勧めします。付録のチェックシートの存在もそうですが、OKとNGを見比べながら読むという本書の性質上、電子書籍ではかなり読みにくいと思います。